離婚後にSNSで悪口を書かれたら?公正証書に「誹謗中傷禁止条項」を入れるべき理由
離婚に関する公正証書
離婚届を出し、ようやく新しい生活が始まった。それなのに、元配偶者のSNSや匿名掲示板で自分と特定できる形で誹謗中傷をされていた……。
「デジタルタトゥー」という言葉がある通り、一度ネットに書き込まれた情報は完全に消すことが難しく、仕事や子供の人間関係にまで悪影響を及ぼすリスクがあります。
こうした「離婚後の嫌がらせ」を防ぐために、行政書士が推奨しているのが公正証書への「誹謗中傷禁止条項(清算条項の強化)」の記載です。
1. 「解決したはず」が火種になるSNS時代
これまでの離婚実務では、最後に「今後はお互いに債権債務がないことを確認する(清算条項)」を入れるのが一般的でした。しかし、現代ではこれだけでは不十分です。
金銭問題は解決しても、感情が収まらない側が「せめて社会的制裁を」と考え、ネット上で以下のような行為に走るケースが増えています。
- SNS(X、インスタ等)での実名・伏せ字での中傷
- 共通の知人に対する「事実に反するメール」の送信
- 職場への「不適切な通報」
こうした行為は、名誉毀損や業務妨害に当たる可能性がありますが、裁判を起こすには多大な時間と費用がかかります。
2. 公正証書に盛り込むべき「誹謗中傷禁止条項」の具体例
口約束ではなく、公証人の前で作成する公正証書に「これをやったら契約違反」と明記しておくことが強力な抑止力になります。
- 名誉毀損・侮辱の禁止: 相手方の社会的評価を下げるような言動を、公然(SNS等)または個別に第三者へ行わないこと。
- プライバシーの保護: 相手方の住所、勤務先、連絡先、離婚の経緯など、プライベートな情報を公開しないこと。
- 接触の制限: 必要至急(子供に関する連絡等)を除き、執拗な連絡やつきまといを行わないこと。
- 違約金条項: 上記に違反した場合、解決金として〇〇万円を支払うこと。
3. 【行政書士のアドバイス】「違約金」が最大の盾になる
誹謗中傷に対して「やめてください」と言うだけでは、感情的になっている相手には響きません。しかし、「1回書き込むごとに〇〇万円支払う」という具体的なペナルティが公正証書に記されていれば、相手も踏みとどまる可能性が格段に高まります。
実務上のポイント: 万が一違反があった際、公正証書で「違約金額」を合意しておけば、損害額を証明する手間を省いてスムーズに賠償請求の手続き(民事訴訟等)へ移行しやすくなります。
4. まとめ:未来の平穏を「書面」で買う
離婚は、過去を清算するだけでなく、未来を守るための手続きでもあります。
「まさかあの人がそんなことしないだろう」という油断が、後々の大きな後悔につながることもあります。目に見えるお金の問題だけでなく、目に見えない「名誉」や「心の平穏」も、しっかりと書面に残して守りましょう。
当事務所では、個別の事情に合わせた「誹謗中傷対策条項」の作成をサポートしています。SNS時代の離婚にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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