養育費の落とし穴!進学・塾代・医療費などの「特別の費用」で揉めないための対策
「毎月5万円の養育費をもらっているけれど、中学の入学金で20万円かかった。これは別途請求できるの?」
実は、裁判所の算定表で決めた養育費には、公立学校の学費や通常の生活費しか含まれていません。私立への進学や塾代、大きなケガの治療費などは「特別の費用」として、あらかじめルールを決めておかないと、すべて受け取り側の負担になってしまうリスクがあります。
今回は、行政書士が実務でアドバイスしている「特別の費用」の書き方について解説します。
1. 「塾代・習い事」はトラブルの火種
最近、最も相談が多いのが塾代です。 「子供には良い教育を受けさせたい」という思いと、「自分の生活も苦しい」という支払側の現実がぶつかるポイントです。
- 行政書士の工夫: 単に「塾代を分担する」と書くのではなく、「事前に相手方の承諾を得た場合に限り、その費用の〇割を分担する」といった条件を付けます。 こうすることで、支払側は「勝手に高い塾に決められた」という不満を防げ、受け取る側は「事前に相談して合意した証拠」を持てるようになります。
2. 「進学費用」は具体的にどこまで?
高校・大学の入学金や授業料は、一括で大きな金額が動きます。
- 「公立」か「私立」か: 「私立高校・私立大学への進学を認めるか」によって金額が数百万変わります。「私立進学を承諾した場合は、学費の半分を負担する」など、具体的な範囲を決めておくことが重要です。
- 「いつ」請求するか: 入学の直前に「お金がない」と言われないよう、「合格発表から〇日以内に支払う」や「願書提出時に協議を始める」といったタイムスケジュールを協議書に盛り込むこともあります。
3. 「医療費」の線引き
通常の風邪による通院ではなく、長期の入院や矯正歯科、高額な手術などを想定します。
- 実務的な条項: 「1回あたりの自己負担額が〇万円を超える高額な医療費については、お互いの収入に応じて分担する」というように、具体的な金額で線引きをしておくと、請求する側も心理的に頼みやすくなります。
4. なぜ「公正証書」に「別途協議」と書くのか?
「特別の費用」は将来のことなので、今すぐ正確な金額を決めることは不可能です。 そのため、行政書士が作成する書面には「その都度、誠実に協議して決定する」という文言を入れます。
「それじゃ意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、この一文があることで、相手が話し合いを拒否した場合に「協議に応じる法的義務がある」と主張できる大きな根拠になります。
まとめ:後出しジャンケンにさせないために
離婚時はお互いに余裕がなく、「その時になったら考えよう」と先送りにしがちです。しかし、数年後に関係が悪化してからでは、話し合いすらままなりません。
行政書士は、過去の多くのトラブル事例を参考に、「将来起こりうる出費」をあらかじめ予測して書面を構成します。
大切なお子さんの教育環境や健康を守るために。後悔しない離婚協議書の作成は、当事務所にご相談ください。
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