離れていても見守りたい。公正証書に定めるべき「子の情報の通知義務」とは?
「子どもが今、どこでどんな暮らしをしているのか分からない」 「もし大きな病気やケガをしたら、すぐに知らせてもらえるのだろうか」
離婚後、別居親(子どもと離れて暮らす親)にとって、お子さまの日常が見えないことは大きな不安の種となります。また、同居親(子どもと一緒に暮らす親)にとっても、「何をどこまで知らせればいいのか」という基準がないことはストレスになりがちです。
こんにちは。行政書士の濱口です。 今回は、親子の信頼関係を維持し、将来のトラブルを未然に防ぐために欠かせない「情報の通知義務」について、専門家の視点から解説します。
1. 「通知義務」を定める目的
公正証書に情報の通知義務を盛り込むのは、相手を監視するためではありません。 最大の目的は、「離れていても、親としてお子さまの成長を共に見守る環境を整えること」にあります。
情報が適切に共有されていると、別居親の安心感につながり、それが養育費の継続的な支払いや、円満な面会交流への意欲を支える「善循環」を生みます。
2. 具体的に通知すべき項目
実務上、以下の3点は最低限決めておくべき重要な項目です。
- 居所(住所)の変化: 引越しをした場合や、転校を伴う移動がある場合。災害時の安否確認のためにも極めて重要です。
- 健康状態: 入院を伴うような大きなケガや病気、持病の経過など。「何かあったらすぐに連絡が来る」という約束が、別居親の大きな安心になります。
- 進路・学校行事: 進学先、卒業式や運動会などの日程。教育方針の協議(学費の相談など)をスムーズに始めるための前提情報となります。
3. 「どう伝えるか」というルールの重要性
「知らせる」という約束があっても、その方法が曖昧だとトラブルの元になります。行政書士として合意書を作成する際は、以下のような「伝え方のルール」もあわせて提案しています。
- 通知の手段: LINE、メール、書面など、お互いの負担にならない形。
- 通知のタイミング: 「事象が発生してから○日以内」「学期に一度」などの期限。
- 緊急時の連絡先: 普段の連絡先とは別に、緊急時に確実に繋がるルート。
4. 行政書士がサポートできること
当事者間では「干渉されたくない」「もっと知りたい」という感情がぶつかりやすいテーマです。
- 客観的なルールの明文化: お互いのプライバシーに配慮しつつ、お子さまのために必要な情報を「ちょうど良い距離感」で共有できる条項を作成します。
- 既存の公正証書の「補完」: 「通知義務について書いていなかった」という場合でも、別途「合意書」を作成することで、現在の状況に合わせたルールを追加することが可能です。
専門家からのメッセージ:情報の共有は「信頼」の積み重ね
私自身、40代後半の行政書士として、多くの親子関係の形を見てきました。 お子さまにとって、両親が自分のことを気にかけてくれている、適切に情報が共有されているということは、大きな心の安定につながります。
「今の契約内容に不安がある」「情報のやり取りで揉めたくない」 そんな時は、お気軽にご相談ください。「今のあなた」と「将来のお子さま」を守るための、最適な書面作りを心を込めてお手伝いします。
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