遺言書に「心」を吹き込む。トラブルを防ぐ「付言事項」の力


遺言書を作成する際、多くの人が「財産をどう分けるか」という形式面に集中してしまいます。しかし、行政書士として多くの相続に立ち会ってきた経験から言えるのは、「分け方」と同じくらい「理由」が大切だということです。遺言書に「心」を吹き込む。トラブルを防ぐ「付言事項」の力

遺言書を作成する際、多くの人が「財産をどう分けるか」という形式面に集中してしまいます。しかし、行政書士として多くの相続に立ち会ってきた経験から言えるのは、「分け方」と同じくらい「理由」が大切だということです。

そこで活用していただきたいのが、遺言書の最後に書き添える「付言事項(ふげんじこう)」です。

付言事項とは?

付言事項とは、法的効力(強制力)を持たない、遺言者の「メッセージ」です。 「なぜ長男に多く残すのか」「なぜこの不動産を売ってほしくないのか」といった、あなたの想いや家族への感謝を自由に綴ることができます。

付言事項がトラブルを回避する3つの理由

  1. 相続人の「納得感」を高める 「長男は長年、家業を手伝ってくれた。その苦労に報いたいので、多めに相続させる。他の兄弟も理解してほしい」 このように理由が明記されていると、不平等を感じる相続人も「父さんの意志なら仕方ない」と納得しやすくなります。
  2. 遺留分トラブルを未然に防ぐ 遺留分(最低限の取り分)を下回る指定をする場合、付言事項で「これまでの感謝」と「なぜこの配分にしたのか」を誠実に伝えることで、遺留分侵害額請求(裁判)を思いとどまらせる心理的効果があります。
  3. 家族への感謝を伝える「最後のラブレター」になる 「これまで支えてくれてありがとう」「みんなで仲良く暮らしてほしい」といった言葉は、残された家族にとって、どんな遺産よりも価値のある宝物になることがあります。

執筆のポイント:何を書き添えるべき?

  • 感謝の言葉: 配偶者や子供たちへの日頃の感謝。
  • 配分の理由: 特定の人に多く(あるいは少なく)した背景や事情。
  • 葬儀や納骨の希望: どのような最期を迎えたいか。
  • 家族の未来への願い: 自分の亡き後、どのような関係でいてほしいか。

まとめ:円満な相続は「言葉」から

遺言書は単なる「事務的な書類」ではありません。 「遺産分割方法の指定」で道筋を立て、「予備的遺言」で隙をなくし、そして「付言事項」で家族の心をつなぎ止める。

この3つが揃って初めて、本当に価値のある遺言書になります。

「自分の想いをどう言葉にすればいいかわからない」 そんな時は、ぜひ当事務所にご相談ください。あなたの想いを丁寧にヒアリングし、家族の絆を守るための最適な遺言書作成をサポートいたします。

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