「払ってくれない」時の最終手段!保証人への履行請求を成功させる重要ルール
はじめに
主債務者(本人)が支払いを怠った際、債権者が次に頼るのが「保証人」です。しかし、保証人への履行請求は、単に「代わりに払ってください」と手紙を送れば済むものではありません。
近年の民法改正により、「情報の提供義務」などが厳格化されており、手順を誤ると法的な不利益を被る可能性があります。本日は、行政書士の視点から、保証人へ内容証明を送る際の要点を解説します。
1. 保証人・連帯保証人の違いを再確認
請求を行う前に、相手がどちらの性質の保証人かを確認する必要があります。
| 種類 | 催告の抗弁権(先に本人に言え) | 検索の抗弁権(本人の財産を差し押さえろ) |
| 保証人 | あり | あり |
| 連帯保証人 | なし | なし |
連帯保証人であれば、主債務者の状況に関わらず、いきなり全額を請求することが可能です。
2. 【重要】改正民法による「情報提供義務」
2020年4月以降の契約において、事業としての貸付等の場合、保証人から請求があった際や、主債務者が期限の利益を喪失した(返済が滞った)際には、債権者は保証人に対して遅滞なく通知する義務があります。
行政書士のワンポイントアドバイス:
通知を怠ったまま放置すると、遅延損害金(利息など)を保証人に請求できなくなるケースがあります。内容証明を送るタイミングは、まさに「今」なのです。
3. 内容証明に記載すべき「4つの必須要素」
保証人への履行請求書(内容証明)を作成する際は、以下の項目を漏れなく、かつ正確に記載しなければなりません。
- 主債務の内容: いつ、どのような契約で発生した債務か。
- 現在の債務額: 元本、利息、遅延損害金の詳細な内訳。
- 履行の催告: 「○月○日までに、指定の口座へ振り込め」という明確な意思表示。
- 期限の利益の喪失: 主債務者が支払不能に陥っている事実の適示。
4. 行政書士が関与するメリットと「非弁」の境界線
保証人への請求は、親族関係などが絡み、感情的な対立が激しくなる傾向があります。
- 私たちの役割: 事実関係を整理し、法的に不備のない「通知書」を作成することです。当事務所名の入った内容証明は、保証人に対して「支払わない場合の法的リスク」を無言で伝え、任意での支払いを促す強力なフックとなります。
- 守るべき境界線: 行政書士は、相手方との「減額交渉」や「分割払いの和解交渉」に介入することはできません。あくまで「支払いを求める意思表示の証拠を残す」プロフェッショナルとして、公正な書面を作成いたします。
まとめ:泣き寝入りする前に、確実な一手を
保証人への請求を躊躇している間に、保証人自身が資産を隠してしまったり、無資力になってしまったりしては元も子もありません。
「どう書けば法的に有効か」「改正民法に対応しているか」といった不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。トップレベルの知見をもって、貴方の債権を守るための書面作成をサポートいたします。

