【行政書士が徹底比較】「遺言書は自分で書く」VS「公正証書にする」費用の差を上回るメリットとは?

遺言書の作成をご検討中の皆様、はじめまして。行政書士の濱口です。
「遺言書を残したいけれど、自分で書けばいいのか、それとも専門家に頼んで公正証書にすべきか」と迷われている方は少なくありません。 今回は、行政書士の視点から「自筆証書遺言(自分で書く)」と「公正証書遺言」を徹底比較し、費用をかけてでも公正証書を選ぶべき理由とそのメリットをわかりやすく解説します。
1. 自分で書く「自筆証書遺言」のメリットと潜むリスク
自筆証書遺言の最大のメリットは、紙とペンさえあれば費用をかけずにいつでも作成できる手軽さです。しかし、実務上は以下のような重大なリスクが潜んでいます。
- 無効になるリスク: 法律で定められた厳格な形式(全文自書、日付の明記、押印など)を満たしていない場合、せっかく書いた遺言書が無効になってしまう可能性があります。
- 紛失・偽造のリスク: 自宅で保管していると、紛失してしまったり、死後に発見されなかったり、あるいは一部の相続人によって都合よく書き換えられたりする危険性があります(※法務局での自筆証書遺言書保管制度を利用する場合を除く)。
2. 「公正証書遺言」の確実性と3つのメリット
一方で、公証役場において作成する「公正証書遺言」には、自筆証書遺言のリスクを補って余りあるメリットがあります。公証役場は、法務省・法務局所管の公的機関です。
- 確実で無効になるリスクがない: 中立・公正な立場である法律の専門家(公証人)が作成するため、形式の不備により無効になるリスクがありません。有効確実な書面を残すことで、将来の争いを未然に防ぐことができます。
- 安全性と秘密厳守: 原本は公証役場で厳重に保管されるため、紛失や偽造の心配が一切ありません。また、公証役場でのご相談はいつでも・どこの公証役場でも無料で行うことができ、秘密も厳守されます。
- 検認手続きが不要: 自筆証書遺言(法務局保管を除く)の場合、死後に家庭裁判所での「検認」手続きが必要ですが、公正証書遺言はその必要がなく、スムーズに相続手続きを開始できます。
3. 費用の差を上回る「安心感」
公正証書遺言を作成するには、財産の額に応じた公証人手数料等の費用がかかります。 しかし、自筆証書遺言に不備があり、ご家族間で裁判などのトラブル(「争族」や「争続」)に発展してしまった場合、弁護士費用や精神的・時間的負担は計り知れません。近時、遺言公正証書を作成される方が増加しているのも、ご家族への「安全・安心」を確実にお届けできるからです。
4. 行政書士の役割とコンプライアンス(注意点)
「公正証書遺言を作りたいが、どう進めればいいかわからない」という場合、行政書士が強力にサポートいたします。
- 原案作成と公証人との調整: お客様のご希望を丁寧にヒアリングし、法的に有効な遺言書の原案を作成します。公証人との事前打ち合わせや、必要書類の収集も代行します。
- 証人としての立ち会い: 公正証書遺言の作成には証人2名が必要ですが、守秘義務を持つ行政書士が証人を務めることも可能です。
【※他士業との連携と注意点(非弁行為等の禁止)】 行政書士は遺言書作成のサポートを得意としていますが、各法律により以下の業務は行うことができません。
- 不動産の相続登記申請: 遺言に基づく法務局への不動産登記の代理は「司法書士」の独占業務です。
- 法的トラブルの交渉: すでに相続人間で激しい紛争が生じている場合の代理交渉や調停等は「弁護士」の専権業務となります。 当事務所ではコンプライアンスを厳格に守り、必要な場面では速やかに信頼できる司法書士や弁護士と連携し、ワンストップでお客様をサポートする体制を整えています。
まとめ
遺言書は、大切なご家族への「最後の手紙」であり、紛争を防ぐための重要な道しるべです。確実な財産承継とご家族の平和を願うのであれば、やはり「公正証書遺言」の作成を強くおすすめします。遺言や相続についてのご不安がありましたら、ぜひ一度お近くの行政書士にご相談ください。

