【脱毛サロン・エステ閉業】お店が倒産したのに分割払いは続く?不当な請求への対処法(最終回)

「通っていたサロンが突然閉業してしまい、連絡がつかなくなった…」 「サービスを受けられないのに、別会社からローンの支払いを催促されている…」
近年、脱毛サロンや大手エステサロンの突然の閉業・倒産に伴い、未提供のサービスがあるにもかかわらず、決済会社や債権を譲り受けたという別会社から督促が行われるトラブルが増加しています。
これまで、エステ クーリングオフや不実告知への対策、強引な勧誘(困惑)による取消し、そして中途解約のルールについて解説してきました。今回はサロンが閉業した後に届く不当な請求に対して、消費者が持つ「最大の防御の武器」について解説します。
🚨 サロン閉業後に発生しやすいトラブルの例
①「サロンが潰れたのに、別会社から分割払いの督促が届いた」
お店がなくなって施術を受けられない状態であるにもかかわらず、サロンとは異なる「債権譲受人」や「決済代行業者」を名乗る会社から、月々の分割代金や延滞金の請求書が届くケースです。
- 【法律上の扱い】 サービス(役務)が提供されない以上、本来はその代金を支払う必要はありません。サロン側が閉業したことにより、今後エステティックサービスを提供するという原契約上の義務は客観的に「履行不能」となっていると考えられます。そのため、消費者は契約の解除等を主張し得る事由があります。
②「『別会社に債権が移ったからサロンの事情は関係ない』と言われた」
請求を行ってきた会社に対して「お店が閉業したから払えない」と伝えても、「こちらはサロンから適法に債権を譲り受けた会社(別会社)である」「支払義務は残る」などと反論され、支払いを求められるパターンです。
- 【法律上の扱い】 たとえ請求を行ってきた会社が独自の主張(事業者間の契約や合意など)を拠り所にしていたとしても、それはあくまで「事業者間」の約束にすぎません。民法の原則上、当事者ではない消費者を拘束するものではありません。
⚖️ 消費者を守る「抗弁接続の原則」とは
サロンが閉業したにもかかわらず別会社から請求を受けた場合、消費者が対抗するための極めて重要な法律上の大原則が「抗弁接続の原則(こうべんせつぞくのげんそく)」です。
これは、債権が別の会社に譲渡されたとしても、元のサロンに対して主張できた文句(抗弁)を、そのまま新しい会社に対しても引き継いで主張できるという民法や割賦販売法に基づくルールです。
具体的には、元のサロンに対して以下のような主張ができる状態であれば、それをそのまま請求元の別会社に対しても主張し、支払いを拒絶できるものと考えられています。
- 「サロンが閉業してサービスを受けられないため、契約を解除する」(履行不能による解除)
- 「そもそも契約時に、特定商取引法等に違反する不適切な勧誘があった」(これまでの内容など)
つまり、「お店がなくなった以上、受けていないサービスのお金は払いません」という主張は、債権を譲り受けたと主張する別会社に対しても、当然に対抗し得る正当な権利なのです。
💡 感情的な対応を避け、客観的な証拠を残すことが大切です
身に覚えのない会社から督促状や催告書が届くと、大きな不安やプレッシャーを感じてしまうものです。しかし、焦って相手方に連絡をし、「少しずつなら支払う」といった約束をしてしまうと、後から債務を認めた(債務承認)とみなされて不利になるリスクがあります。
そのため、サロン閉業後の脱毛サロン 解約や不当な請求へのトラブルに対処する手段としては、電話口での交渉ではなく、書面によって明確な意思表示を行うことが有効です。
特に、契約解除の意思や支払いを拒絶する法的根拠をロジカルに整理した上で、内容証明郵便等により客観的な証拠として残す方法は、不当な請求行為を牽制し、ご自身の信用情報を守る上でも非常に有力な方法の一つです。
当事務所では、こうしたサロン閉業に伴う複雑な割賦トラブルや債権譲渡を巡る問題について、お客様に代わって特定商取引法や民法に準拠した適切な通知書の作成を行っています。「サロンが倒産して督促状が届いた」「理不尽な請求をピタリと止めたい」とお悩みの方は、一人で抱え込まずに、どうぞお気軽にご相談ください。

