支払いが滞った取引を終わらせたい。「履行遅滞による契約解除」を内容証明で行うべき理由

「代金を支払ってくれない相手との契約を白紙に戻したい」 「何度も催促しているのに無視される。もう契約を解除して、別の業者と取引したい」

ビジネスや個人間の契約において、相手が義務を果たさない(履行遅滞)場合、いつまでもその契約に縛られ続けるのはリスクでしかありません。

今回は、行政書士の視点から、法的に正しく「契約を解除」し、次のステップへ進むための手続きについて解説します。


1. 「履行遅滞(りこうちたい)」とは?

履行遅滞とは、簡単に言えば「期限が過ぎているのに、正当な理由なく義務(支払いなど)を果たさないこと」です。

しかし、相手が遅れているからといって、いきなり「今日で契約解除だ!」と宣言しても、直ちに法的な効力が発生するとは限りません。民法上、契約を解除するためには原則として「催告(さいこく)」というステップが必要だからです。


2. 契約解除までの「2ステップ」

民法第541条では、履行遅滞による解除の手順を以下のように定めています。

ステップ①:相当の期間を定めて催告する

まずは相手に対して、「○月○日までに支払ってください」と期限を切り、履行を促します。「相当の期間」とは、一般的には1週間〜2週間程度とされることが多いです。

ステップ②:期間内に履行がない場合に解除する

指定した期限を過ぎても支払いがなかった場合、そこで初めて契約を解除することができます。


3. なぜ「内容証明郵便」が不可欠なのか?

契約解除は、口頭やメールでも「伝える」こと自体は可能ですが、実務上は内容証明郵便が必須です。

① 「催告」をした事実を証明する

「期限までに払わなければ解除する」という通知をいつ送ったのか、その期限がいつだったのかを郵便局が公的に証明してくれます。これがなければ、後に「催告を受けていないから解除は無効だ」と反論される隙を与えてしまいます。

② 解除の意思表示を確定させる

契約を解除するという意思表示が相手に「到達」したことを証明する必要があります。内容証明に「配達証明」を付けることで、法的に確実に契約を終わらせたという証拠を残せます。

③ 損害賠償請求への布石

契約を解除するだけでなく、解除によって生じた損害(代わりの業者を探すための費用など)を請求する場合、内容証明による厳しい通知は、その後の裁判や交渉において強力な証拠となります。


4. 行政書士が作成する「解除通知」のメリット

ご自身で作成する通知書と、行政書士が作成するものでは、法的な正確性と威圧感が異なります。

  • 「催告」と「解除」をワンセットに 「期限までに支払わなければ、本書面をもって改めて通知することなく契約を解除する」という解除予約型の催告を行うことで、二度手間を防ぎ、スピーディーに契約を終わらせる構成案を作成します。
  • 契約条項の精査 契約書に「催告なしに解除できる(無催告解除条項)」があるか、解除に伴う違約金が発生するかなどをプロの目で確認し、依頼者に最も有利な文面を作成します。

5. まとめ:ズルズルとした関係を断ち切るために

義務を果たさない相手を待ち続けることは、精神的なストレスだけでなく、ビジネス上の機会損失を招きます。法的に正しく「契約を解除」することは、あなたの利益を守るための正当な防衛手段です。

「いつまでも支払われない代金に決着をつけたい」 「法的に不備のない解除通知を送りたい」

そんな時は、ぜひ当事務所にご相談ください。内容証明の作成を通じて、新しい一歩を踏み出すサポートをいたします。

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